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埼玉県川口市の中医学専門はり灸治療院石上鍼灸院ブログ

中医学(中国伝統医学)専門はり灸治療院

中医学は数千年前から臨床現場の経験を積み重ねて理論体系化されている医学です。症状以外にも、顔色や、舌、脈などを総合して判断するため、大変面白く奥深いものです。ここでは中医学の話を中心に、私のプライベートなことも載せています。

◆便通についてA

2017年3月10日(金) 晴れ

こんにちは、埼玉県川口市の中医学専門石上鍼灸院です。

最近かなり花粉が飛んでるようです。
花粉症の方には辛い時期ですね。
私は軽く花粉にアレルギーがあるようで、毎年この時期に少し鼻水やくしゃみがでたりしますが、気にするほどではないので自分は花粉症ではないと思っているくらいです。
そのため、マスクをするなどの予防はいつもしていません。
しかし、先日自転車で出勤したあとから、くしゃみが10回くらい続けて出るなど、花粉症の症状らしきものが強く出てしまいました。
今年は体調も良いので花粉症も出ないかと思っていましたが、アレルギーは甘くないですね。
そこで、早速その翌日から外出時には人生で初めて花粉症対策でマスクをし始めました。
マスクの効果は絶大で、マスクをしてからは1日数回鼻をかむ程度で済んでいます。
アレルギー対策にはまず予防が大事だと実感しました。
花粉症の方は、花粉がたくさん飛んでいるこの時期を一緒に乗り切りましょう。

さて今回は、便通について第2回「下痢、軟便A」です。

急に下痢をした場合は、実証が考えられるので、湿熱寒邪が胃に影響したり、食べ過ぎなどによって食滞を起こしていることが多いです。

お腹を冷やしたり、冷たいものを食べて下痢になる場合は、寒邪が原因です。
辛いものを食べたり、お酒を飲むと下痢をするという場合は、湿熱が原因と考えられます。
辛いものやお酒は熱性です。
また、下痢をしやすい方は脾虚の傾向があり、脾虚の方は内湿といって体の中に湿をため込んでしまっていることがあります。
その湿と熱が合わさり、湿熱となります。
それを体が排出しようとして急な下痢となります。
そのため、寒邪や湿熱が原因の下痢では、排便してしまえばスッキリすることが多いんです。
悪いもの(邪)が出てしまえば元通りになるので。

食滞とは、胃に飲食物が停滞してしまっていることをいいます。
急な下痢の他に、お腹の張り、食欲低下、げっぷ、嘔吐などの症状がみられたりもします。
暴飲暴食が主な原因です。

私は胃腸が弱めなので、私の体験で実例をお話しします。
接骨院に勤めていた真夏のころ、接骨院の冷房が強力で、その中で1日仕事をしていたので、寒いなぁと思いながら働いていました。
そんなある日、お腹が痛くなり急に下痢をしました。
それからは、お腹が冷たく、食後のたびに便意があり、泥状便を排便していました。
しばらくすれば良くなるだろうと思っていましたが、徐々に悪化し、水を飲んでも便意がくるようになってしまいました。
ひどいときは、1日に7〜8回くらい排便していたので、おしっこのためにトイレに行った記憶があまりありません。
不思議と食欲はあるので、食事は普通に摂るのですが、食後は必ずトイレに行き、排便後何も飲み食いしなければ便意がこなかったので、そのまましばらく過ごしていました。
だいたい2週間くらいそんな生活をしていた際に、ちょうど研修に楊中医鍼灸院に伺ったので、楊先生にその話をして鍼灸治療をしていただきました。
すると翌日には食後の便意がこず、翌々日には正常な排便になりました。
改めて鍼灸治療のすごさと、楊先生の力を実感しました。
この例が寒邪が原因の急な下痢です。

そんなこともあり、最近は冷たいものを食べなくなりましたが、お酒を飲むようになりました。
以前はお酒を飲んだ翌日だいたい下痢をしていました。
ビール1杯くらいでは下りませんが、若いころはお酒を飲むと酔っぱらうまで飲んでしまいますよね。
水分が多いということもあるかもしれませんが、中医学的には余分な熱を排出しようと腸の通過スピードが速くなり、下痢や泥状便になります。
私の場合、翌朝に1〜2回泥状便の排便があります。
でも、最近は下痢になりづらくなりました。
おそらく、以前は脾虚だったのですが、体質が改善し、内湿が取れてきたからかもしれません。
以前より舌苔が薄くなったのがその根拠ですが、この話は長くなるのでまた今度で。
また、私はキムチが好きなのですが、少し食べるなら何でもないのですが、多く食べてしまうと、これも翌朝下痢をします。
辛いものも熱性が強いので、湿熱が原因の下痢です。
お酒より熱が強いせいか、お尻が少しヒリヒリしますが、排便後はスッキリしてしまいます。
前回お話しした脾気虚などの虚証の下痢と上記の実証下痢の一般的な違いは、排便後にスッキリするか、まだシクシクして腹痛があり何度も排便するかの違いになります。

最後に食滞の急な下痢の例です。
昨年の大みそか、お正月休みをいいことに長時間にわたり食べながら飲んでいました。
普段こんなことしないのに、1年ぶりの連休なので調子に乗ってしまったんですね。
翌日元日の朝から食欲がなく、お昼くらいに水下痢になってしまいました。
このあと、30分おきくらいに便意がきて、そのたびに水下痢が出ていました。
お尻、痛かったです。
明らかにこれはヒドイと思い、1月2日の夜まで丸1日水を少し飲むだけで何も食べませんでした。
そのかいがあり、2日の昼くらいには便意を感じる時間が2〜3時間くらい間隔があいてきて、夜には便意を感じなくなり、お腹の張り具合も和らいできました。
夜に少しおかゆを食べることができ、食後のお腹の感じも悪くなかったので、もう大丈夫だと確信しました。
翌3日には、一応食べ過ぎないように気をつけましたが、普通に食事を摂ることが出来ました。
暴飲暴食をしたせいで、おせちなどが食べられず、残念なお正月を過ごしてしまいました。

以上が急な下痢の原因ですが、実証なので処置を間違えなければ自然と治ることが多いです。
ただし、私の寒邪が原因の下痢のように、何もせず症状が進行してしまっているものには鍼灸治療が有効になります。
もしこのような状況になりましたら、鍼灸治療も選択肢の一つとして思い出していただければ幸いです。


中医学専門はり灸治療院
石上鍼灸院

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