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埼玉県川口市の中医学専門はり灸治療院石上鍼灸院ブログ

中医学専門はり灸治療院

中医学は数千年前から臨床現場の経験を積み重ねて理論体系化されている医学です

◆気の種類B 「原気・営気」

2016年3月19日(土)

気こんにちは、埼玉県川口市の中医学専門石上鍼灸院です。

気の種類について、第3弾になります。
今回は、原気と営気についてです。

原気とは、人が生きる上で最も基本的なエネルギーのことです。
つまり、原気は生命力の源といえます。
原気=元気と捉えてください。
実際、中医学では、原気を元気ともいいますので。

元気がないときは、この原気が少なくなっているのかもしれません。
原気が充足していれば、臓腑の機能は活発になり病気に対する抵抗力が増して病気にかかりにくくなります。
逆に、原気が不足すると臓腑の機能は低下して、抵抗力が衰えて病変が生じてしまいます。

では、この原気はどうやって作られるか。
まずは、両親から受け継いだ生命力(先天の精)がベースになります。
そのため、生まれつき原気に個人差があります。
この原気は、後天の水穀の精微の滋養を受けています。
これが大事になります。
何度かこのブログにも出てきますが、水穀の精微とは飲食物が消化吸収されてできたエネルギー源です。
つまり、先天の精が弱かったとしても、食事をしっかりとして原気が不足しないようにすればいいということですね。
食事バランス

また、飲食物の消化吸収は脾の臓が担っているので、この脾を弱らせないようにしなくてはいけません。
この話はまた別の機会にしましが、脾が弱い人は胃腸が弱いので、便が軟便であったり、最初は形になるが、後半は泥状になるような排便であったり、1日に何度も排便があるという方は脾の働きが弱っている可能性があります。


つぎに、営気についてですね。
営気とは、血液とともに脈管の中をめぐる気です。
一応、血液とは概念上分類されてはいますが、機能的には切り離せず、人体に対する作用も基本的には同じなので、「営血」と呼ばれます。

営気は、人体の上下内外の各部分に営養を供給しています。
この営気も、水穀の精微から作られています。

今度から「血」についてお話ししますので、営血の詳しい働きについてはそこで。

まとめますと、日々の食事は非常に重要ということですね。
食事の基本的な注意点は、みなさん分かっていると思いますが、もう一度確認しましょう。

・暴飲暴食はしない。腹八分もしくは七分にしましょう。
・朝食を抜いたり、遅い時間に食べたりしないようにしましょう。寝る3時間前が目安です。
ビール・甘い物(特に白い砂糖を使ったもの)、生もの、冷たいものなどの体を冷やすものは食べ過ぎないようにしましょう。
・お酒も気をつけて。特に翌日下痢をする方は、飲む量や飲む時間帯を気にかけてみましょう。
私は、寝る直前まで飲んでいると、翌日ほぼ下りますが、寝るまでに2〜3時間あくと、だいたい大丈夫な日が多いんです。参考までに。

ニュースで、東京の桜の開花予想が3月21日と言っていました。
とうとう春がやってきますね。
原気を養って、良い日々を送りましょう。
桜



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