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埼玉県川口市の中医学専門はり灸治療院石上鍼灸院ブログ

中医学専門はり灸治療院

中医学は数千年前から臨床現場の経験を積み重ねて理論体系化されている医学です

◆エビの効能

2016年1月25日(月)

こんにちは、埼玉県川口市の中医学専門石上鍼灸院です。

今日は、特に最近寒くなってきたこの時期に食べたい「エビ」についてお話します。

エビの属性
四季五味 : 温、甘
帰経 : 脾、肺、肝、腎

中医学的な効能
・補腎壮陽 : 腎の臓を温め丈夫にする
・通乳 : 乳汁の分泌を促進

まず、腎陽について。
腎陽は、生体の各臓器や組織器官を活発に動かし、温める作用を持っています。
腎陽は腎に蓄えられている精気を基礎物質としていますので、腎を強くする必要があります。
腎陽は、生体各臓の陽気の根本です。

つまり、体を温めて活動を活発に行うには、腎陽が重要ということです。
エビには腎陽を補う効果があります。

冷え性の方や、疲れやすい方などは食べたい食材のひとつです。
また、エビの殻には気血の巡りを良くする効果があるので、血の巡りが悪い方は殻も摂ると良いですね。
血の巡りが悪い方は、爪や唇の色が暗っぽくなっていたり、クマやシミが出来やすくなかなか無くならなかったりします。
女性では、経血に血の塊やツブツブが出たりもします。

また、舌の裏の静脈が怒張していたりすると、血の巡りが悪い可能性はかなり高いです。
是非確認してみましょう。








因みに、私も血の巡りが少し悪いので、週2回、三陰交に針をしています。






エビは温性なので、陰虚の方や熱っぽい方にはあまり向かないので、控えめにしましょう。
陰虚については、先日の「生姜」のページで説明していますので、そちらをご覧ください。

栄養素からエビをみてみると、アスタキサンチンというものがあります。
エビやカニなど魚介類にはアスタキサンチンというカロチノイド系の赤い色素が多く含まれていて、強い抗酸化作用があります。
悪玉コレステロールが血管につくのを防ぎ、目の網膜にも作用して視力低下を防ぐ作用もあります。

また、キチン、キトサンという動物性の食物繊維も殻にあります。
これらは、カニやエビの殻、イカの軟骨などにも含まれています。
肩こりや不眠症の改善、便秘の解消、有害成分の排泄に有効で、また近年、抗がん作用があり、生活習慣病や老化の防止にも効果があると確認されたそうです。

是非、エビの殻もうまく料理に取り入れて食べたいですね。



中医学専門はり灸治療院
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