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埼玉県川口市の中医学専門はり灸治療院石上鍼灸院ブログ

中医学専門はり灸治療院

中医学は数千年前から臨床現場の経験を積み重ねて理論体系化されている医学です

◆気の働きC 固摂作用

2016年1月8日(金)

こんにちは、埼玉県川口市の中医学専門石上鍼灸院です。

気気の働き第4弾です。

それは、「固摂(こせつ)作用」です。

気には、過剰な排泄や出血を抑え、また内臓の位置を保つ働きがあります。
これを「固摂作用」といいます。

例えば、血が外に漏れることを防いでいます。
固摂作用が低下すると、内出血ができやすかったり、経血の量が多くなったりします。
また、鼻血がでやすくなることもあります。

私も以前は、軽く鼻をぶつけただけでも必ず鼻血が出ていました。
ひどい時は、顔を洗っていたら洗顔クリームが真っ赤になっていたこともあります。
鼻血が出ていることに気づかなかったんです。
鼻の中の血管が弱いせいだと諦めていましたが、胃腸の調子が良くなるとともに鼻血が出なくなりました。
最近では滅多に出ることはありません。

また、汗、尿、精液、帯下などが過剰に出てしまうことを防いでいます。
汗が出やすいと代謝がいいと思っている方が多いのですが、出過ぎはよくありません。
普段はそんなに汗をかかず、運動したときなどの必要なときにしっかり汗が出ることはいいのですが、ちょっと歩いただけで汗が出たり、涼しい部屋に入っても汗が止まらないなどは、気の固摂作用が低下している可能性があります。

さらに、内臓が一定の位置から下垂しないのも気の固摂作用の働きによるものです。
固摂作用が低下すると、胃下垂、子宮下垂、脱肛などの症状がみられます。
私がよく感じるのは、腹部の下墜感です。
胃腸の調子が悪いときは、たいていお腹の張り感とともに、重いような下に下がっているような感じがあります。
これも気の固摂作用が低下している症状です。

こうみると、普段気にしない程度の症状も、よくよく自分の体を見つめ直すと疲れなどで気が弱っているんだと早期発見できますね。

普通と思っていることが意外と普通ではないこともあります。
新しい一年が始まったことですし、一度ご自分の体を見つめ直してみてはいかがでしょうか。



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