◆中医学でのがんB
2020年3月10日(火)
こんにちは、埼玉県川口市の中医学専門石上鍼灸院です。
病気に対する抵抗力である「正気」は、がん予防には最も重要になります。
この正気が不足してしまう大きな原因のひとつは「加齢」ですが、さらに「生活の不摂生」が加わると、ますます正気が損傷され、抵抗力が弱まってしまいます。
例えば、睡眠は、時間を長くとるだけでなく、早めに寝ることも大切です。
夜遅くまで起きていると、それだけで正気は消耗されてしまいます。
また、過労が続いた後や、病後、生理中、出産後などは、出来るだけゆっくりと休養をとるようにしましょう。
多忙すぎる生活を送っている人は、ふだんから食養生などでフォローすることを心がけましょう。
正気不足の食養生
摂取した食物をきちんと消化吸収し、正気というエネルギーに変えるために、「規則正しく、腹八分」で、消化器を守ることが大切です。
また、正気を補うためには、単に「体を強くするもの」「体にいいもの」を食べるのではなく、自分の体の弱点を見つけ、それを補う食材を選びましょう。
正気不足は、体が「寒がり」「暑がり」のどちらにかたよっているかで、食べるべきものが違います。
寒がりは体を温めるものを、暑がりは熱をさます食材を積極的にとることで、その「かたより」の幅が自然に小さくなっていきます。
寒がりタイプ
【症状】
冷え症、寒いところが苦手、冷たいものを飲むと調子が悪くなるなど
●しょうが
体を温める作用が強いので、少量でもOK。消化吸収力を高める作用や、解毒作用もあるので、刺し身などの生ものを食べるときにはぜひ一緒に。
●えび
体を芯から温める作用があり、冷えからくる腰痛や精力減退にもおすすめ。温める力が強いため、高熱や発疹が出ているときには避けましょう。
●羊肉
肉類の中では、温める力が最も強く、婦人科のトラブルによく用いられます。体の冷えやだるさを解消します。
●にんにく
生のほうが体を温める作用は強いのですが、刺激も強いので、火を通して食べてもOK。最近の研究では、優れた抗がん作用があることが分かっています。
●鶏肉
おだやかに胃腸を温め、疲れやすさを改善します。産後の疲労や月経不順などによく用いられる薬膳材料でもあります。
●レバー
貧血ぎみで顔色が悪く、月経量も少ないタイプの人には特におすすめ。体に必要な血を補いながら、体を温める作用があります。
暑がりタイプ
【症状】
手のひら・足の裏がほてる、寝汗をかく、のどが渇きやすい、乾燥肌など
●れんこん
熱をさましながら、おだやかに体を補う作用があります。血のめぐりをよくする働きもあります。
●きゅうり
体に必要な水分を補いながら、熱をさまします。のどの渇きや夏場のだるさなどに効果的です。
●梨
から咳が出やすい人、乾燥肌の人におすすめ。呼吸器系を潤しながら、体の余分な熱をさます作用があります。
●緑豆
体にこもった熱をさましながら、体力をおだやかに補います。利尿作用もあるため、夏バテの防止、膀胱炎の予防にも用いられます。
●白きくらげ
声がれ、から咳などの症状が出やすい人や、乾燥肌の人に特におすすめです。最近の研究では、優れた抗がん作用もあることが分かっています。
寒がりタイプも暑がりタイプも、積極的に食べたい食材
●きのこ類
免疫力を高める作用があります。しょうがや大根など、消化を助ける食材と組み合わせて食べましょう。
●にんじん
胃腸の機能を助け、老化を防止したり、免疫力を高める作用があります。毎日食べたい野菜のひとつです。
●山いも
体の根本的なエネルギーを補い、だるさや疲れやすさを改善。粘りが強いもののほうが、薬効も強いといわれています。
●黒ごま
毎日続けて食べると、体のさまざまな機能を高め、老化防止にも役立ちます。肌や髪の毛をつややかにする作用もあります。
●黒豆(&大豆)
黒豆には生殖機能を高め、月経不順などを調整する働きもあります。豆腐や納豆など、大豆製品として食べるのもOK。体を丈夫にします。
●黒きくらげ
血を補いながら元気をつけ、血の流れをよくする働きがあるため、特に女性にはおすすめの食材です。
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