◆経穴「身柱」
2019年8月3日(土)
こんにちは、埼玉県川口市の中医学専門石上鍼灸院です。
今日は、神経の調整に有効な「身柱」というツボ(経穴)についてです。
身柱は、「体の柱」という意味があり、全身の気の巡りを整え、体を健康にするとても重要なツボです。
身柱は、体の正中線(真ん中)を尾骨の先端から腰・背中・頭の頂点を通過し、鼻筋・上唇へと走る督脈という経絡(気の通り道)上にあるツボです。
この督脈を流れる気が停滞すると、頭部(神経系など)の病気、呼吸器官、消化器官の不調などをもたらします。
その治療には、督脈上のツボが用いられ、その一つである身柱は、特に神経の調整に効果を発揮します。
自律神経を整えたり、頭から首、背中にかけての強ばりの解消、ストレスによる抜け毛の改善などに著効を現します。
更年期障害には、その症状の一つである精神不安に、自律神経失調症には、自律神経の乱れを調節する作用があるとして、治療によく用いられます。
また、身柱は、別名を「散り気(ちりげ)」といい、体に集まった邪気を散らすことができるツボとされています。
つまり、神経の高ぶりを鎮めるツボであり、さらに、体を丈夫にする作用もあるのです。
「散り気の灸」といえば、古くから、子どもの「疳の虫」を抑え、体を健康に保つ灸治療として有名です。
鍼灸経穴辞典より引用
【主治】 咳嗽、気管支喘息、癲癇、脊背部の強ばり痛み、疔瘡
【作用】@宣肺止咳、清心寧神、きょ風活絡
A理気、降逆、止咳、平喘、鎮静安神
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