◆経穴「労宮」
2018年8月2日(木)
こんにちは、埼玉県川口市の中医学専門石上鍼灸院です。
本日は、「労宮」という手のひらにある経穴(ツボ)についてです。
体の疲れがとれない、ストレスがたまって元気が出ないといった悩みに効果的なツボです。
労宮という名前ですが、「労」は労働を指し、「宮」は皇居のことで、「疲労の宿る所」という意味からきています。
ここは、精神的肉体的疲労がツボの反応として現れやすいところなのです。
労宮は、心包経という経絡に属しています。
心包とは、中医学では、心臓を保護するように取り巻いているものだとされています。
心臓は生きていくうえで非常に重要な臓器なので、その心臓を守り、働きを補佐するのが心包経の主要な働きとなります。
また中医学では、心臓は血液を全身に送り出しているだけではなく、精神も主ると考えられています。
心臓及び心包の働きが整うと、精神も安定し、ストレス解消や自律神経のバランスを整えることができます。
そのため、労宮を刺激することで、ストレスが解消され、自律神経(内臓や血管をコントロールしている神経)のバランスが調整されることで、消化不良や胃の痛み、吐き気といった消化器系の不調にも効果があります。
総合して、疲労回復に効果的なツボとなります。
以下、鍼灸経穴辞典より引用
【作用】 清心、安神、涼血、和胃
【主治】 心部痛、癲狂、癇証、嘔吐、口内炎、口臭、鵞掌風
※癲狂 … いまでいう双極性障害(以前の躁うつ病)。
※癇証 … てんかんのことで、発作性の意識障害を指します。
※鵞掌風 … 手足にできる水虫のことで、風毒ないし湿邪が皮膚に侵入しておこるとされる。
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