◆血の働きA 精神活動の栄養源
2016年4月25日(月)
こんにちは、埼玉県川口市の中医学専門石上鍼灸院です。
血の主な働きは、以前にお話しした「営養滋潤作用」です。
筋肉を動かしたり、皮膚や筋肉、爪などを形作る働きです。
これは何となく理解しやすいですよね。
でも、中医学ではさらに大事な働きがあります。
それは「神志の物質的基礎」になるということです。
つまり、精神活動の実体的な栄養源なんです。
血が充実していると、精神や情緒が安定します。
逆に血の不足などが精神面にあらわれると、不安感、不眠、情緒不安定、動悸などの症状があらわれます。
もう少し具体的にみていきましょう。
血は、出血や体を動かすことで消耗するほかに、気配りや頭脳労働でも消耗されます。
デスクワークをしている方や周りの変化に敏感に気づく方でも血が消耗しやすいんです。
色々と考えすぎていしまい疲れてしまうという方もいますよね。
この方も血が消耗している可能性があります。
これらのことなどで血が不足してしまうと、考えがまとまらなくなってしまい、それによりイライラしたり、落ち込んだりしてします。
頭を働かせていた血が、夜になって体の内(肝)に入ることで、人は眠りにつきます。
血が不足したり、滞ったりして、内に帰れなくなると、眠れなくなってしまいます。
血が滞ると、寝つくのに時間がかかる方が多く、血が不足すると睡眠が浅い方が多いようです。
どちらも現代医学的にいえば、緊張が強くリラックスできていない状態です。
さらに、目も血と関係しています。
耳などもそうですが、目は特に血を消耗する器官なんです。
血が不足したり滞ると、目が疲れやすかったり、目の奥が痛くなったりします。
そんな方はだいたい、肩もこってますね。
肩の筋肉に血が十分に巡っていないからです。
肩の筋肉、特に奥の方がゴリゴリしている肩こりがみられやすいです。
ゴリゴリ型の肩こりの方は、頭を使いすぎてしまっているのでしょうね。
気遣いが素晴らしい人に多いと感じています。
以上のように、気と同様に血も非常に大事な働きがあります。
その血を増やしたりする食材については、次回以降で。
お楽しみに。
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