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埼玉県川口市の中医学(中国伝統医学)専門はり灸治療院。石上鍼灸院です。

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〒332-0023 埼玉県川口市飯塚3-7-28

便秘

便秘により、ガスがたまり腹痛になったり、肌が荒れたり、太りやすかったりと、便秘をしていいことはありません。快便は健康の一つの指標です。鍼灸治療は腸の働きを調整するのに優れている治療の一つなんです。これから便秘についてお話します。

現代医学からみた「便秘」

排便の仕組み
  • 排便にかかる時間
・飲食物の胃での滞留時間:1〜3時間
 ↓
・小腸での滞留時間:3〜9時間
 ↓
・大腸での滞留時間:20〜25時間

 時間には個人差が大きいので前後しますが、一般的に排便までの時間は24〜72時間となります。

  • 排便までの流れ
@:食べ物をよく噛んで唾液と混ぜ、消化されやすい形にして飲み込みます
A食道:飲み込んだ食べ物は、食道を通過して胃へ送られます
B:胃に食べ物が入ってくると、大脳に信号が送られ、胃腸の蠕動運動がおこります。食べ物は胃液と胃の蠕動運動で消化され、小腸へ送られます。
C小腸:膵液や胆汁と混ぜられた食べ物はさらに消化が進んで液状になり、栄養素が吸収されます。
D上行結腸:ここまでで消化されなかった内容物は、ゆっくりと移動する間に腸内細菌叢によって分解され、さらに水分が吸収されて泥状になります
E横行結腸:さらに分解が進み、水分が吸収されてやわらかい状態の便になります
F下行結腸:さらに分解が進み、水分が吸収されます
GS状結腸:消化されずに残った物が便となって徐々に固まり、一定量にたまると一気に直腸に送られます
H直腸:便が送られると、直腸の壁を刺激して、便意が起こります
I肛門:直腸が収縮して肛門括約筋がゆるみ、便が排出されます

  • 便秘の定義
 便秘とは、便が長時間腸管内に留まったために水分が過吸収され、便中の水分量が異常に少なくなった状態、をいいます。
 ・排便回数が減少し、異常に硬くて水分が乏しい
 ・排便は数日に一回程度
 ・排便は毎日あっても、硬くて量が少なく、排便に困難を感じる場合

 以上から、3日以上排便がない方や、排便時に出ずらい方は注意しましょう。

食物繊維とは?

 食物繊維は、水に溶けない不溶性食物繊維と、水に溶ける水溶性食物繊維があります。

  • 不溶性食物繊維
 不溶性食物繊維は、水分を吸着・保持して腸内の有害物質を体外に排出する働きがあり、便の容積を増やし、便を柔らかくして排便を促進します。弛緩性便秘・習慣性便の方は多く摂取した方がいいのすが、痙攣性便秘の方は注意が必要です。

【多く含まれる食品】
 りんご、大豆、ごぼう、穀類(おからなどを含む)、納豆、きのこ類、未熟な果物、野菜、豆類、エビやカニの殻など

  • 水溶性食物繊維
 水溶性食物繊維は、不溶性食物繊維よりもさらに水分を吸収して膨らむため、胃の中に滞留する時間が長く、消化吸収のスピードも遅くなります。そのため、コレステロールの吸収を低下させる、食後の血糖値の急激な上昇を防いだりするなどの働きがあります。また、腸内の善玉菌を増やす働きもあります。痙攣性便秘の方に適しています。

【多く含まれる食品】
 熟した果物、かぼちゃ、キャベツ、ジャガイモ、豆、大麦、こんにゃく、さといも、海藻類など

便秘のタイプ(機能性便秘)
  • 一過性単純性便秘
【原因など】食事量の減少や、食物繊維の少ない食事の摂取、旅行や睡眠時間の変化などの生活様式の変化で起こる便秘です。また、内臓下垂の方は、長時間立っているだけでも起こることがあります。

【改善法】・食事を規則正しく摂る
     ・繊維分の多い野菜や果物を多く摂る

  • 習慣性(直腸性)便秘
【原因など】直腸に糞便が停滞する状態です。これは便意を抑制する習慣の人に起こりやすいです。糞便が送られても直腸が収縮しにくく、便意が起こりにくくなっています。

【改善法】・朝食を十分に摂る
     ・朝、トイレの時間にゆとりをもつ

  • 弛緩性便秘
【原因など】大腸の緊張の低下と、大腸の運動が弱いことにより起こります。高齢者や下剤連用者などの腹筋力の衰えが、排便時に腹圧がかけにくい状態をつくっているのです。

【改善法】・適度の運動
     ・食物繊維の多い食事(便秘の強い時には逆につらくなる場合があります)

  • 痙攣性便秘
【原因など】ストレスや自律神経のアンバランスにより起こり、結腸の痙攣で便の通過が妨げられて直腸に入るのに時間がかかり兎糞便になります。過敏性腸症候群にみられる便秘なので、便秘と下痢が交互に起こります。また、腹痛を訴えることが特有です。

【改善法】・精神面で余裕を持てるようにする
     ・香辛料・食物繊維の多い食事は避ける

中医学からみた「便秘」

 中医学で便秘は、「大便秘結」といいます。

「便秘」に関係する中医学での体の働き

大腸
 大腸は六腑のうちの1つです。腹腔内になり、その上口は小腸の下口である回盲弁に接続し、その下口は肛門に接続しています。大腸と肺は経脈が通じていて、表裏の関係にあります。
 大腸の主要な生理機能は、小腸で吸収された後に送られてきた食物の残渣を伝導し、そのうち余分な水分と養分を再度吸収すると同時に、糞便を形成して肛門から体外に排出することです。古人はこの働きを「伝導の官」と呼びました。大腸の機能に異常をきたせば、大便の回数やその性状に異常が発生します。

◆大腸は伝導を主る
 大腸には糟粕の運搬を統轄する機能があることをいいます。大腸は糟粕を運ぶ通路です。大腸の伝導が正常であれば、排便は正常になります。もし伝導機能が失調すると下痢や便秘などの症状があらわれます。

気
◆気の推動作用
 気には、血・津液をはじめ、汗・尿・便などを流通、排泄する働きがあります。この働きが失調すると、動きが緩慢になり、さらに血・津液、あるいは不要な水液が停滞することになります。

血
◆血の滋潤作用
 血は各器官に潤いを与えます。血の不足や停滞は、各器官の滋潤不足をみちびき、皮膚が乾燥する・口が渇く・目が乾くなどの乾燥症状があらわれます。

弁証施治

  • 胃腸実熱
『熱秘』に相当…熱邪・味が濃いものの過食による熱の集積・寒邪の化熱が胃腸に内結し、大便秘結を発症するもの

【症状】大便は乾燥し硬くて通じない、腹部がつかえ膨満感がある、押さえると塊があり痛む、オナラがよく出る、排便の切れが悪い
【随伴症状】発熱、口が渇く、冷たいものを好む、口臭、小便が濃黄色で少ない
【舌診・脈診】舌質は紅、舌苔は黄、脈滑実
【治法】清熱通便
【良い食材】白菜、山東菜、水菜、へちま、パイナップル、こんにゃくなど
【鍼灸治療代表配穴】合谷、内庭、支溝、天枢、上巨虚など

  • 肝脾気滞
『気秘』に相当…ストレスや飲食の不摂生により気機のうっ滞が生じ、肝の疏泄作用(全身の気を運行させる作用)が失調し大便秘結が発症するもの

【症状】便秘であるが乾燥や硬さはひどくない、排便したいができない
【随伴症状】腹部から両脇に連なる脹痛、食事量が減る、げっぷが頻回に起こる、月経時に乳房が脹る
【舌診・脈診】舌質やや紅、あるいはやや紫、舌苔は薄白、脈弦
【治法】疏肝理気通便
【良い食材】そば、大根、かぶ、らっきょう、みかん、なた豆、えんどう豆、ジャスミンなど
【鍼灸治療代表配穴】太衝、天枢、支溝、脾兪、足三里、内関、上巨虚など

  • 脾肺気虚
『気虚秘』に相当…過度の疲労倦怠や加齢による身体の虚弱化、また産後や慢性病などにより気虚となり、大腸の伝導が無力となって発症するもの

【症状】腹部に脹痛はない、下腹部が不快で便意はある力が足りず排便が困難、大便はかすのように軟らかい
【随伴症状】排便後に疲れる、汗が出る、息切れ、顔面の色つやがよくない、寒がる
【舌診・脈診】舌質は淡、舌苔は薄白、脈虚弱
【治法】補益脾肺・潤腸
【良い食材】さつまいも、山いも、じゃがいも、鶏肉、蜂蜜など
【鍼灸治療代表配穴】肺兪、脾兪、気海、足三里、天枢、合谷、上巨虚など

  • 脾腎陽虚
『陽虚秘』に相当…陽虚(身体を温める力が低下)や加齢による身体の衰弱により、脾腎陽虚が起こり、腸管を温められず大腸の伝導の働きが無力になり発症するもの

【症状】排便困難、ときどき腹が冷えて痛む
【随伴症状】四肢が冷える、顔色が白い、足腰がだるく力が入らない、小便は透明で量が多い、温めるのを喜び冷やすのを嫌がる、夜間頻尿
【舌診・脈診】舌質は淡、舌苔は白、脈は沈遅
【治法】補益脾腎、温通寒凝
【良い食材】黒ごま、松の実、くるみ、羊肉、鶏肉、エビ、ナマコ、イワナなど
【鍼灸治療代表配穴】気海、関元、足三里、天枢、神闕、上巨虚など

  • 血虚陰虚
加齢による身体の虚弱化や、産後や不正出血により血や水分を損傷して水分不足となり、大腸を滋潤できなくなるために発症するもの

【症状】排便困難、便が硬く兎糞状
【随伴症状】のどの乾燥、顔色につやがない、るい痩、めまい、焦燥感、口唇や爪が淡白
【舌診・脈診】舌質は淡あるいは紅、脈細渋
【治法】養陰補血、生津潤腸
【良い食材】ほうれん草、小松菜、にんじん、落花生、豚レバー、ごま、卵、牛乳、貝類など
【鍼灸治療代表配穴】天枢、気海、三陰交、太谿、復溜、上巨虚など

 以上のように、便秘という症状でも原因は違ってきます。原因が違えば、治療方法(取穴する経穴や補瀉法)が違ってきます。便秘が改善されると、痩せやすくなったり、お肌の調子が良くなるというのは、よく聞きますよね?便通は一つの健康のバロメーターです。体調管理のために、便通をよくしておきましょう!

便秘に効く民間療法

◆リンゴとニンジンのおろし汁
 よく洗った皮付きのリンゴ半分とニンジン5pをおろします。それぞれの搾り汁をさかづきに1杯ずつ混ぜ合わせて、朝食の30分前に飲みます。どちらにも食物繊維のペクチンが含まれていますから、腸壁を保護して快便をもたらします。

◆じゃがいもの生汁
 じゃがいも2個の皮をむき、芽を取り除きます。一口大に切り、ミキサーなどでペースト状にします。これをガーゼやふきんなどで包み、コップに搾って、すぐに飲みます。慣れないとにおいが鼻につくこともあるので、気になる人は冷やして飲んでみてください。

便秘を主症状とする患者様への当院での症例はこちら

石上鍼灸院ブログ「排便についてB:便秘」

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