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埼玉県川口市の中医学専門はり灸治療院石上鍼灸院ブログ

中医学専門はり灸治療院

中医学は数千年前から臨床現場の経験を積み重ねて理論体系化されている医学です

◆卵について

2018年7月10日(火)

たまごこんにちは、埼玉県川口市の中医学専門石上鍼灸院です。

本日は、たまご(鶏卵)についてです。
古代ギリシャ時代から食べられていた卵は、ビタミンCと食物繊維以外の栄養素をまんべんなく含む完全食品です。
日本では、江戸時代に食べられるようになったといわれています。
第2次世界大戦前後まで、卵は病人など特定の人だけが口にすることのできる貴重な栄養源でした。

現代では、卵は最も身近な栄養食品として私たちの食卓に登場しています。
食べておいしいのはもちろんですが、それ以上に評価できる点が、その栄養成分の豊富さです。
卵からはたんぱく質をはじめ、ビタミン類やミネラルなどを効率よく摂取することができます。
卵に含まれるたんぱく質は、体内で生成されない必須アミノ酸が十分に含まれているため、とても良質なタンパク源となります。
また、卵の必須アミノ酸の中には、メチオニンが多く含まれています。
メチオニンは、肝機能を高めて、抗うつ・抗アレルギーに効果があります。

一時、卵は体内のコレステロール値を高めると敬遠されてきましたが、2015年に厚生労働省からの発表で、科学的根拠が不十分として、日本人の食事摂取基準からコレステロールの摂取基準が削除され、目標量はなしと改められました。
これにより、「卵は1日1個まで」と巷でいわれていたことは、「2個以上食べても問題ないらしい」となりました。
体内のコレステロールのうち、食事から摂取しているのは一部に過ぎず、8割程度は肝臓など体内で作り出されています。
つまり、【 コレステロール値の高い食品を食べる = 体内コレステロール値が上昇 】とはならないとなったわけですね。

話が脱線しましたが、卵には実は、レシチンという血液中のコレステロール値を抑える成分が含まれているのです。
レシチンは、コレステロールを乳化して肝臓へ運び、排泄させる働きがあります。
さらに、脳や神経の働きに不可欠であり、血液の流れをよくして酸素や栄養素を全身に行きわたらせます。
他に過酸化脂質の生成を抑制するビタミンB2やビタミンEも豊富なので、がんなど生活習慣病の予防にも有効な食材といえます。

【中医学的効能】

・四気五味: 甘、平
・帰経: 肺、心、脾、肝、腎

・安五臓 … 五臓を補い、その機能を高める
・滋陰潤燥 … 陰分(血や津液)を滋養し、口や皮膚などに潤いを与える
・養血安神 … 血を養い、心血を補うことで精神を安定させる

滋陰の代表的な食材のひとつなので、冷えが強い陽虚の方は控えめにしましょう。
とはいっても、加熱した卵であればそんなに気にしなくてもいいとは思います。
何事も過ぎることはよくないので、食べ過ぎには気をつけましょうね。

卵



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