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埼玉県川口市の中医学専門はり灸治療院石上鍼灸院ブログ

中医学専門はり灸治療院

中医学は数千年前から臨床現場の経験を積み重ねて理論体系化されている医学です

◆ピーナッツ(落花生)について

2017年1月26日(木) 晴れ

こんにちは、埼玉県川口市の中医学専門石上鍼灸院です。

寒い日が続きますが、今日は最高気温10℃の予報なので少し暖かいですね。
乾燥しているので、カゼなどに気をつけて過ごしましょう。

最近患者さんに「血虚(血の不足)」の方が多く、血を補う食材でピーナッツをお勧めすることが多かったので、今日はピーナッツについてです。

ピーナッツ【ピーナッツの中医学的効能】
・四気五味: 甘、平
・帰経: 肺、脾

・補血養血: 血を補い、貧血様の症状を改善する
・補脾止血: 脾の血が外に漏れないようにする働きを助ける
・潤肺止咳: 肺を潤し、空咳を解消する
・和胃止嘔: 消化吸収を促進する

ピーナッツはおやつなどにも食べやすいので、血虚の方によくお勧めしています。
血虚の方の代表的な症状には以下のような症状がみられます。

顔色が白く艶がない、口唇の色が淡白、めまい、目がかすむ、動悸、不眠、四肢のしびれや知覚麻痺、乾燥肌、爪が割れやすい、女性では月経量の減少、月経周期の遅延または月経の停止など

筋肉を正常に動かすには血が必要ですし、皮膚や爪や髪の毛などに栄養を与えて新しくするにも血が必要になります。
そのため、血虚の方は筋肉の痛みや痺れなどの症状を訴えて来院する方が多くみられ、爪をみてみると縦溝が入っていたり、凹んでいたりします。
また、血は脳の働きの栄養源でもあるので、血が不足すると脳の働きが低下し、ぼーっとしたり、何となく頭が働かないと言われる方もいます。
さらに、心の臓に血が不足すると精神的に不安定になり、不眠や不安症などの症状が出ることもあります。
このように、中医学での血は現代医学での血液の働き以外に、精神や脳の働きをサポートするものと捉えています。

話をピーナッツに戻しましょう。
ピーナッツは血虚の方に特にお勧めですが、食べ過ぎると消化不良を引き起こしやすいので、胃腸の弱い方は控えめにしましょう。

ピーナッツは高脂質ですが、ピーナッツに含まれるオレイン酸やリノール酸は不飽和脂肪酸なので、血中のコレステロール値を下げてくれる良い脂質なのです。
また、ピーナッツにはビタミンEも豊富に含まれています。
ビタミンEは、過酸化脂質を分解して血液の流れをよくするので、動脈硬化や高血圧の予防になります。
冷え性などの血行障害の改善にも役立ちます。
さらにビタミンEには、抗酸化作用があるため、がんや心筋梗塞、脳卒中などの生活習慣病にも広く効果を発揮します。
ピーナッツにはビタミンB群も豊富です。
なかでもビタミンB₁は糖代謝に不可欠で、お酒を飲んだときや疲れたときなどに特に有効に働きます。
お酒のおつまみにいいですね。

以上のようにピーナッツには良いことがいっぱいですが、高カロリーで消化不良を起こしやすいので、食べ過ぎないように注意しましょう。



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石上鍼灸院

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