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埼玉県川口市の中医学(中国伝統医学)専門はり灸治療院。石上鍼灸院です。

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〒332-0023 埼玉県川口市飯塚3-7-28

頭が重い(頭重)

頭重には虚証と実証があり、実証には必ず湿邪が関与します。そのため、締めつけられる感じをともない、頭が脹って重くなるのが特徴です。針灸治療では全身にある「湿邪を取り去るツボ」を針や灸で刺激をして、湿邪を流し気血の巡りを良くすることで改善させていきます。特にお灸は湿邪を流す働きが強くあります。

中医学(中国伝統医学)からみた「頭重」

湿邪の特徴


●沈重性がある
 湿邪は重いので、湿邪におかされた部位が重い、重だるいなどの沈重感を伴う症状があらわれます。

●下を犯す
 湿邪の沈重性は下降性をもち、下半身・下肢にながれこみやすく、そのため膝・足首・脚など、おもに下半身がむくむなどの症状をあらわします。

●定着する
 湿邪は定着性が高いために、いったん体内に侵入すると、なかなか取りのぞくことができません。そのため、症状が長びき、なかなか治りにくくなります。

●粘膩である
 湿邪による症状の特徴は、ネバネバ、ベトベト、ジトジト、ジメジメなどの感じです。

●脾を傷つけやすい
 湿邪が体内に停滞すると、脾の運化作用(消化吸収作用)を妨げやすい。元来、脾は乾燥を好み、湿気を嫌う臓腑なので、湿邪が体内に停滞すると、脾をおかし、脾の運化失調の症状をあらわします。

●気の運行を妨げる
 湿邪は同じ場所に停滞しやすいので、気の運行を阻み、痛みを発生させやすくなります。

脾の働き

【脾主運化】
 「脾は運化を主る」とは、脾には飲食物を精微に変え、その精微物質を全身に転輸する生理機能があります。運化機能には具体的に2つあり、1つは水穀精微の運化です。脾は胃が飲食物を消化吸収するのを助け、それによってできた精微物質(栄養成分)を脾から心肺に輸送し、さらに心肺の働きによって五臓六腑の各器官組織に送って、全身の組織に栄養を与える働きをします。もう1つは水湿の運化です。脾には体内の水液を運んだり排泄したりする作用があります。また吸収されない老廃物と水液を肺・腎・三焦・膀胱などの臓腑の協力を得て体外に排出し、人体の水液代謝のバランスを保持しています。

【脾悪湿】
 「脾は湿を(にく)む」とは、湿邪が脾の機能を混乱させるので、脾にはそれを憎む性質があります。臨床上、湿邪が盛んなために脾の運化機能が損なわれるということがよくみられますが、それは下痢・頭や体の沈重感・四肢が重く力が入らないなどの症状をもたらします。

弁証施治


  • 風湿
 風湿の邪を感受して発生し、湿邪は粘滞・沈降の性質があるので、風邪とともに清竅(身体上部にある穴の目・鼻・耳・口のこと)を阻滞すると、頭が重く痛みます。

【症状】頭が重く痛んで、締めつけられるような感じがあり、曇天や雨天に増悪する
【随伴症状】鼻閉、悪風、体が重くしびれてだるい、胸苦しい、上腹部の膨満感
【舌診・脈診】舌苔が薄膩、脈は浮緩あるいは濡
【治法】疏風化湿
【良い食材】大葉、ねぎ、生姜、香菜、うど、みょうがなど
【鍼灸治療代表配穴】風池、外関、合谷、足三里、陰陵泉など

  • 湿熱
 外感湿邪の化熱・夏季における暑湿の感受・脾胃の運化が低下して内湿が生じ鬱して化熱するなどの原因によって、湿熱が清竅を阻かつして生じます。

【症状】頭が重く、脹って痛み、昼ごろにつよくなる
【随伴症状】顔面紅潮、発熱、いらいら、胸苦しい、食欲不振、尿色が濃い
【舌診・脈診】舌苔が黄膩、脈滑数あるいは濡数
【治法】清熱化湿
【良い食材】はと麦、あずき、じゅんさい、にがうり、セロリ、きゅうり、白菜、とうがん、とうもろこし、すいか、緑豆、豆腐、タニシ、シジミ、ハマグリ、ドジョウなど
【鍼灸治療代表配穴】脾兪、陰陵泉、章門、中脘、内関など


  • 痰湿
 飲食の不節制で脾胃を損傷し、水湿の運化ができずに痰が生じ、痰湿が清竅を阻かつして頭重が生じます。

【症状】頭が重い、頭のふらつき、起床時に症状が著しい
【随伴症状】耳鳴り、いつも眠い、胸や胃部がつかえて苦しい、悪心、水様物の嘔吐、気分がすぐれない
【舌診・脈診】舌苔が白膩、脈濡滑など
【治法】燥湿化痰
【良い食材】はと麦、あずき、大豆、とうもろこし、里いも、とうがん、金針菜、コイ、ウナギ、ドジョウ、フナ、クラゲなど
【鍼灸治療代表配穴】脾兪、中脘、陰陵泉、足三里、豊隆など


  • 中気不足
 過労で元気を消耗したり、虚弱体質で中気(脾胃の気)が衰え、清陽が昇らないために生じます。

【症状】頭重感が突然生じたりだらだらと持続し、頭の鈍痛やふらつきを伴うこともあって、慢性の経過をとる
【随伴症状】顔色につやがない、疲労感、無力感、食欲減退、泥状便
【舌診・脈診】舌質が淡で歯痕、脈緩で無力
【治法】補中益気
【良い食材 】米、山いも、じゃがいも、かぼちゃ、キャベツ、いんげん、栗、蜂蜜、鶏肉、牛肉など
【鍼灸治療代表配穴】百会、脾兪、気海、関元、足三里など

気をつけること

◆甘いものを摂り過ぎない
 ケーキやチョコレートなどの甘いものには、多くの白砂糖が使われています。白砂糖は、体を冷やす性質が強く、摂り過ぎると胃を冷やしてしまい、脾の水分代謝に影響します。また、清涼飲料水や果物、生野菜なども摂り過ぎると頭重感が出やすくなります。

◆冷たいものを摂り過ぎない
 冷たいものを摂ると、胃は冷えて、働きが悪化し、水はけが悪くなります。

◆消化の悪いものを大量に食べない
 肉料理や甘いデザート、冷たいビールなどをまとめて摂ったときに頭重感が出るようなら、こうしたものを摂る分量や、摂る時間に配慮しましょう。消化に時間がかかる肉類や、胃を冷やしてしまう果物などを摂る場合は、朝起きてすぐや就寝前はなるべく避けましょう。
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